GMP省令の改正ーついに4月28日公布

GMP

GMP(Good Manufacturing Practice)省令改正

2017年ごろからGMP省令の改正を検討しているという話は聞いていました。

PMDAによるセミナーにも出席したり、海外の品質部門や薬事部門担当者へ日本のGMP改正ではこんな風に変わる予定だなどプレゼンしたり、いろいろ対策していたのですが、その後コロナ禍もあり一向に進んでいなかったようで忘れかけていたところ、やっと昨年11月から12月に改正案及びパブリックコメント募集が出まして、ついについに4月28日に改正GMP省令が公布されました!!

来るぞ来るぞと言われていた狼がやっと来た感じです。

省令へのリンク

令和3年4月28日付、厚生労働省令第90号 のURLです↓

https://www.mhlw.go.jp/hourei/doc/hourei/H210430I0030.pdf

同日に逐条解説も出ています。

GMP省令改正の大きなポイント

GMP省令は永らく改正されてこなかったため、今回は大改正となり、医薬品・医療機器・化粧品・医薬部外品業界ほぼすべてに響く内容だと思います。10年20年で医薬品を取り巻く環境も大きく変化しているため、時代に即した基準へ変えていかないといけませんよね。

ポイントは品質保証の充実・グローバル対応・コンプライアンス、これらの3つの観点だそうです。

  • 1つ目の品質保証に関しては、今まで製造所では製造部門と品質管理部門の設置が必要とされていたのですがここに新たに品質保証に関わる組織を設置することが必要になります。いわゆるQAとQCの明確化が必要とされるのです。
  • 2つ目はグローバル対応。日本もPIC/Sのメンバーとなり医薬品サプライチェーンもグローバルサプライ無では回らない状況となっています。GMPガイドラインとPIC/Sガイドラインにはギャップがありますのでそこを埋めていくような省令改正となっているようです。製造所での手順書作成もあわせて変えていかなければいけません。
  • 3つ目のコンプライアンスに関しては、数年前から大手血液製剤メーカーの違反事例や、最近では大手後発品メーカーの相次ぐ違反事例など薬機法違反が後を絶たないことから、改めて承認書遵守の徹底を行うような内容となります。

省令を読込み、関連セミナーなどに出席し、現場に落とし込んでいく作業がこれから始まりますので、しばらく対応で忙しくなりそうです。

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