模造原薬の流通事件

薬事・薬機法 /Regulatory Affairs

ハルシオンの後発医薬品であるトリアゾラムの原薬の模造品の流通事件、本当に恐ろしいです。

長年国内で製造されていたトリアゾラム原薬が製造中止になり、代替原薬として韓国の製造業者に原薬製造を依頼し、その韓国の製造業者の製造した原薬を今までの国内製造の原薬と偽って製造販売業者に流通させていたのです。

もちろん承認書に記載のない原薬ですから、薬機法違反の容疑で関係者は逮捕されました。

会社は不起訴処分、関係者は略式起訴処分が下されました。

市場に出回ってしまった模造品は6000万錠以上とも。

健康被害については、製造販売業者によると、模造品原薬は日局に適合し、製剤の出荷試験にも適合していたことから、重篤な健康被害を引き起こす可能性は低いとされました。クラスⅡで自主回収です。

重篤な被害が無かったとはいえ、こんなに簡単に違う製造業者の原薬を受け入れて製剤化してしまうということに改めて恐ろしさを感じました。容器、ラベル表記、梱包箱、など偽てパッケージングしていたとのこと。受け入れ側では今までと違うなと気付ける箇所は何も無かったのでしょうか…

医薬品流通に関わる一人ひとりが、自分にとって大事な家族や友人が服用するときに大丈夫と自信を持っていえるような品質確保を常に意識することが大切だと思います。

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